菅義偉副総裁の側近として知られる自民党の御法川信英衆院議員(60)が、秋田県が発注した公共事業を巡る贈収賄事件で今月逮捕された人物から、過去に少なくとも412万円の献金を受けていたことが「週刊文春」の取材でわかった。不可解な入閣辞退との関連性が焦点となりそうだ。
与野党の調整に長けた国対族として存在感を示してきた
御法川氏は2003年に秋田3区から出馬し、初当選。財務副大臣や国土交通副大臣の経験もあるが、永田町では与野党間の調整に長けた国対族として存在感を示してきた。現在、当選6期目。
「注目を集めたのが、不可解な入閣辞退です。同じ秋田が地盤で近い関係にある菅氏の復権に伴って、石破政権では復興相での起用が検討されましたが、本人の意向で取りやめになったと報じられました」(政治部記者)
実は、地元関係者の間では「有力支援者への捜査が数カ月前から進んでいたことが、原因ではないか」と取り沙汰されているという。
県職員に現金100万円を渡した疑い
その御法川氏の有力支援者とされるのが、10月6日に秋田県警に贈賄容疑で逮捕されたA容疑者(51)。昨年7月に秋田県内で起きた記録的大雨の復旧事業に伴う下請け業務を、自らが取締役を務める土木建設会社にあっせんしてもらう代わりに、県職員に現金100万円を渡した疑いがもたれている。
「A氏は複数の会社を経営し、不動産や飲食、中古車など、様々な事業を手がけている人物です。横手市内ではラブホテルも経営しています」(地元関係者)
実際、A氏は御法川氏の資金管理団体などに過去、少なくとも計412万円を献金していた。
入閣辞退との関連性は「事実ではありません」と否定
御法川氏の事務所に見解を尋ねると、「(入閣取りやめの理由がA氏への捜査だという指摘は)いずれも事実ではありません」とのみ回答した。
「週刊文春電子版」ではオリジナル記事として、御法川氏の人物像や経歴、麻生太郎氏(党最高顧問)との因縁、A容疑者と取締役を務める会社の実名、A容疑者からの御法川氏側への献金の詳細などについて報じている。
「落選中の恩人で…」“菅側近”御法川信英衆院議員が贈賄逮捕のラブホ経営者から400万円超献金 《怪文書飛び交う入閣辞退の内幕》
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