城咲 『踊る!さんま御殿!!』『笑っていいとも!』のテレフォンショッキング、『徹子の部屋』とか全部出ましたね。でも、もともと芸能界に入った時に2年くらいで飽きられるだろうって思っていたし、マネージャーともそんな話はしていたんですよ。この先何ができるか勝負だねって。でも、2011年にドラマの出演が急に流れたあたりから、一気に仕事がなくなりました。
――元々決まっていたドラマ出演が急に無くなってしまった?
城咲 台本に僕の名前が載っていて、来週顔合わせしましょう!とやってる矢先に突然切られたんです。さすがにしんどかったし、普通に考えてもあり得ない話だと思いますけど。当時所属していたサンミュージックの社長や役員もテレビ局に抗議に行ってくれましたが、何も訂正されなかったですね。結局、俺と年齢が近くて、キャラが被って料理もやってる人が代わりに出てて。これが芸能界かぁ、こっちはドラマ撮影のために今まで入っていた2、3カ月先の仕事も全部断っちゃったし、断った仕事に他の人が入ってその人がホームラン売ってる姿を見ると、「うわ、次からこっち使われるんだ!」って思ったし、毎日仕事があったのに急に無くなってとても不安。ドラマの仕事が飛んでから周りの歯車も合わなくなってくるんですよ。ニオイとか肌感でわかる。これからこっちいくな、あぶね! って。そう感じてからすぐに引っ越しましたね。
「稼ぎがないなら」と生き方を変えて
――判断は早かったと。
城咲 稼ぎがないならお金が出ない生き方を選んだ方がいいんじゃないのって、ドラマが流れて2、3カ月後には、家賃30万の家から5万8000円の家に引っ越しました。1ルームで日当たりが悪くて、中庭から湿気がバンバン入ってくるような陰気な部屋。5月にはソファーの後ろにカビが生えちゃってた。治安も悪かったですね。隣の音もバンバン聞こえてくるし。ちょっと大きい音でも出そうものなら壁を「バン!」って叩かれるし。値の張った家具とか高級品も全部捨てましたよ。置き場所がないですから。
――環境が変わって気持ちが弱っていくと、変な人が寄ってくることはありましたか?
城咲 めちゃくちゃ付け込んできますね。怪しい営業に誘われたし、「ちょっとゴルフコンペあるんだけど、顔だけだしてくれない? とっぱらいで渡すから」とか。僕も水商売やってたからわかるんですよ。利用しようとしてるやつだなって。でも生きていかないといけないから、モノによっては受けてましたよね。闇営業じゃなくて、マネージャー入れて仕事としてわりきろうって。
――テレビでは『あの人は今』といった番組にも呼ばれて出たとか。