城咲 でも、そのときは徐々に心も強くなってきて、『あの人は今』とか余計なお世話だぜ! 俺は俺で楽しい生活送ってるし、家賃や生活水準落としただけで、心の幸福度まで落ちてるかっていうと、周りに楽しい友達もいるし、必要とされる場所もあるしって思ってました。わかりますよ。何億って持ってた人がドカン! って落とされる姿を見て喜ぶとか、人の情けない姿を見て自己肯定感あげたいとか。
でも、もしかしたら俺がテレビに出たら、自殺をやめてくれる人もいるかもしれない。俺の姿を見て笑ってくれる人が一人でもいればありなんだって思ったんですよね。だから当時のインタビューにも堂々と出てるし、電車に乗ってるところも映してますよ。今更、僕、金無くなってないですよっていうのもくそダサいですし。実際無いんだから。
「使われない」ってわかってても、できることをやる
――坂上忍さんにも相談されたそうですね。
城咲 「お前、仕事ないこと認めろ」って。あと、カンニング竹山さんには「お前、通販でそれだけモノ売れてるんだろ。そこで1位とってこいよ!」。昔、地獄を見た有吉(弘行)さんが「目の前の仕事を真剣にできないやつが、なに偉そうなこと言ってるんだ!」って言っているのをテレビで見て。全くその通りです。仮に面白くない企画だったとしても、自分がなんとか変えてやろうって気持ちでホストのときはやってたんですよ。つまらねえ裏っぴきがうじゃうじゃ居る中で、自分は自分のやり方でなんとかやってやろうって思ってトップ取ってきたんですよ。
僕、関西の番組で感謝しているのは、二、三パチンコ番組に呼ばれてたんですよ。パチンコ番組ってアタリがこないと、ほとんどトークが使われないんですね。だけど収録の3時間、4時間でも喉が嗄れるくらい喋りながら、どこか使われたらいいな、くらい喋ってて。そしたらあるときプロデューサーに呼ばれたんですよ。「仁くん、えらい。俺また呼んでやる。他の人たちはアタリがくるまで見てるだけだけど、仁くん、使われないってわかっててもなんとかできることやろうとするでしょ」って。やっぱりホストと一緒だ。どんなに自殺考えて暗い顔の女の子が来ても、今日は笑顔で帰すぞっていうハングリーさ。あれでいいんだなって思いながら前を向いて。
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