Q 「袴田事件」をめぐり、新聞が“お詫び”を掲載しましたが…

 1966年に起きた、静岡県みそ製造会社の専務一家殺人事件の再審で無罪が確定した袴田巌さんについて、地元紙である静岡新聞などいくつかの新聞が当時の報道について謝罪する記事を掲載していました。この件について、ぜひ池上さんのご見解を伺いたいです。(70代・女性・主婦)

今月9日、静岡地方裁判所の再審で無罪が確定した袴田巌さん ©時事通信社

A 訂正と謝罪は当然のことです

 新聞は、「歴史の第一稿」を書いていると言われます。出来事の第一報と続報によって、ある出来事への国民の意識が形成され、それが、やがて歴史になっていきます。

 その第一稿が間違っていたのですから、訂正と謝罪は当然のことです。いくら遅くなっても、過去に向き合って、自社の報道を検証する。これがジャーナリストとしての矜持だと思います。

「静岡新聞DIGITAL web」より

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