――正直なところ、衰えは微塵も感じませんが、ただ矢野さんや民生さんのように第一線で長年活躍しつづけることは、生半可にはできませんよね?
矢野 そうでしょうね。私の場合は、ただやりたいことをやりつづけるっていう、とても簡単なことで、秘訣もなにもないですね。でもそのためには、じゃあ矢野顕子にやらせてやろうという助けがないとできないですから。しかもね、日本には住んでいないし。いろいろと制約がある中で、でも矢野の音楽のために協力してあげようというスタッフがいてくれることがいちばん大きいんじゃないかな。
ぼやーんとしてる時期はありましたね。
――やりたいことが見つからない時期はなかったんですか?
矢野 ぼやーんとしてる時期はありましたね。それでも契約とかあるから、レコードは出さなくちゃいけない。もちろんそのときどきでちゃんとしたものは作ってきたけれど、振り返ってみると、あんまり好きじゃないみたいな(笑)。でもその時期を経ると、そういうものは絶対出したくないって。今は本当に自分が全身全霊を込めてやれるものをやりたいと強く思います。
撮影=三浦憲治
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