ソフトバンクを下し、26年ぶりに日本一に輝いたDeNA。セ・リーグ3位からの「下剋上」となったが、陰の立役者とされるのが、「メンタルスキルコーチ」の肩書きを持つ遠藤拓哉氏(37)だ。

 DeNAでは三浦大輔監督(50)が就任2年目だった2022年から、日本スポーツ心理学会の有資格者が「メンタルコーチ」を務める制度を導入。そこで招へいされたのが遠藤氏だった。

26年ぶりの日本一を獲得したベイスターズ ©時事通信社

「東京五輪ではソフトボール女子日本代表のメンタルコーチとして金メダル獲得に貢献した人物です。宇津木麗華ヘッドコーチからも絶大な信頼を得ていました。DeNA入団は、プロ野球界にも人脈がある宇津木氏の後押しもあったそうです」(球団関係者)

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「選手も当初は『どこまで本音で話したらいいのか』と悩んでいた」

 じつはメジャーでは「メンタルコーチ」は珍しくないが、日本プロ野球界でこの肩書きのコーチがベンチに常駐するのは異例。

「選手も当初は『どこまで本音で話したらいいのか』と悩んでいた」(同前)

 ギクシャクした雰囲気を変えたのは三浦監督だった。

「遠藤氏は三浦監督に、会見で前向きなコメントをするように助言した。それは、メディアを通してコメントに触れる選手たちへの影響まで計算した上でのことでした。こうした助言もあって三浦監督が信頼を寄せるようになり、徐々に選手たちも心を開くようになった」(同前)