LINEが使えなかったり、下取り価格がガクンと下がるのも難点
一方のソフトウェアはどうでしょうか。iOSが動作している以上、使える機能はほとんど同じ……と勘違いしがちですが、iPhone 8が対応するのはiOS 16.7.10までで、iOS 17や18で追加された新機能は利用できません。同様に、iPhone 7およびiPhone 6sはiOS 15.8.3、iPhone 6に至ってはiOS 12.5.4で、サポートが打ち切られています。
最新のiOSが使えないことでネックとなる機能はいくつもありますが、なかでも今後を考えると重要なのが、パスワード関連の機能です。現行のiOS 18では、任意のパスワードマネージャを使ってのパスワードおよびパスキーの管理と自動入力が行えますが、iPhone 8以前では利用できません。パスキーの利用率はここ1~2年で大きく上がってきており、これらに対応しないことによって、今後使いづらく感じる機会は増えてくるはずです。
また使い勝手の部分では、ホーム画面でアイコンを詰めずに飛び石で配置できたり、個別のアプリをFace IDでロックできたりといった、最新のiOS 18で追加された便利機能も利用できません。またコントロールセンターも、iOS 18ではジャンル別に画面が分かれていたり、アイコンが色分けされるなどしてより見やすくなっていますが、これらもやはりiPhone 8以前では対象外です。
もっとも利用者にとっては、アプリのサポートのほうがクリティカルな問題と言えるかもしれません。古いiOSのサポートを早めに打ち切ることの多いLINEなど一部のアプリは、すでにiPhone 7以前ではサポートが終了しており、iPhone 8も崖っぷちの状況にあります。主要なアプリが使えなくなると手放す人が増え、同時に中古品としてのニーズも低下するため、下取り価格も雀の涙となってしまいます。早めに手を打ったほうが得策でしょう。