ハンデがあっても、その人だからこそ出来ることが絶対ある
――4s4kiさんのライブを観に行きましたが、音楽性はもとより、4s4kiの人間性やステージでの姿に共感しているファンも多いように感じられました。
4s4ki 私は自分のリスナーが、ファンのみんながすごく大事だし大好きだし、スタッフもすごく大好きなんです。それなのに、今年の春、ライブを飛ばし、活動を休止してしまったことで、いろんな人を悲しませたり傷付けてしまったことがすごく嫌だった。
変な言い方ですが、やらかしちゃった経験から、自分の悪い衝動を理解できるようになりました。いろんな人に迷惑をかけて申し訳なかったけど、気付かせてもらってありがとうございましたという気持ちです。
私の頑張っている姿をいろんな人に見てもらって、「ああ、ADHDでも意外と頑張れるじゃん?」みたく感じてほしい。ハンデがあっても、その人だからこそ出来ることが絶対あると思う。「ADHDだって、悪いことばかりじゃないんだ」といういまの私自身の思いを、私の姿と音楽で証明していきたいし、そうすることで、私自身もそう信じていきたい。
――他人事な言い方に聞こえたら申し訳ないのですが、4s4kiさんには音楽があって本当によかったですね。
4s4ki 本当にそう思います……ああ、何だか涙出てきた……いろんな人やいろんなケースがあるので一概には言えないけど、私は正しい診断を受けられて本当に良かったと思っているし、いまの時代、診断を受けることを、あまり“怖い”と思わないほうが、たぶんその人自身も結果的に楽になれるんじゃないかと思っています。
私自身、まだまだ戦いの最中ですが、もしこんな4s4kiに共感してくれる人がいたら、これからも音楽を通して、みんなでより良くなるために「楽しく戦おう!」とメッセージを伝えていきたいと思います。
撮影 深野未季/文藝春秋
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