作詞・作曲のほか編曲やトラックメイクも一人でこなし、舞台音楽でもその才能を発揮するなど今最も注目を集めるミュージシャンの一人の4s4ki(アサキ)。海外でも大きな注目を集める彼女だが、ここに至るまでの道のりは平坦ではなく、学生時代には「人と同じようにできない自分」に落ち込むこともあったという。彼女を苦しめたものは一体何だったのか?(全4回の1回目/♯2、♯3、♯4を読む)
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おもちゃより先に楽器で遊んでいた
――このインタビューが始まる直前までピアノに没頭されていましたが、とても美しい旋律でした。
4s4ki すみません! 全く気が付かなくて。
――3歳からエレクトーンを習っていたそうですが。
4s4ki 母とショッピングモールへ買い物に出掛けたときに楽器屋でエレクトーンを見つけて、「これやりたい」って。おもちゃより先に楽器で遊んでいました。いろんな音が出るし、テレビゲームや鬼ごっこと違ってルールも無いから、一番楽な遊びだったんでしょうね。当時、習い事としてちょっと流行っていたし。
――4s4kiさんは現在26歳。今から23年くらい前ですね。
4s4ki 地元の近くにヤマハ音楽教室があって、同じように通っている同級生もたくさんいました。私は楽譜が読めなかったから先生の音を聴きながら覚えて弾いていたんですが。
――“絶対音感”をお持ちなんですか?
4s4ki うーん、そこまでじゃないかな。“聴いたら何とかなる音感”くらい?(笑)。いま思えばそれがのちの作曲やアレンジ能力に繋がったみたいで。でも、中学校に上がるくらいの頃、エレクトーン教室をクビになっちゃって。
――と、いうと?
4s4ki 教室行くにも教材のバッグを丸ごと何回も家に忘れたり。「お月謝がもったいない!」みたいな感じでお母さんにクビにされました(苦笑)。
――当時の4s4kiさんはどんな子どもでしたか?
4s4ki 何でもすぐに興味を持ってはすぐに辞める子だった気がします。やっぱり当時流行っていた一輪車とかおじいちゃんが作ってくれた竹馬も1日ぐらいで飽きちゃう。あと、ルールがあることが上手く出来なかった。ルールを覚えられないから。