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「先進的窓リノベ事業」による窓の高断熱化は、4つの工法から選択できますが、住みながらのリノベの場合は、図表7に示す「内窓設置」か、「外窓交換(カバー工法)」のいずれかになると思います。

1窓あたり約60分程度ですぐできる

「内窓設置」は、既存の窓の内側のスペースに高断熱サッシを設置するものです。費用も安く、工事も1窓あたり約60分程度で手軽に高断熱化を図ることができます。窓を開ける際に、2枚のサッシを開けなければならないのが欠点ですが、手軽な方法でおすすめです。また、マンションの場合も、管理組合の理事長承認等を必要とせずに独自に設置が可能です。

「外窓交換(カバー工法)」は、壁の中のサッシのフレームは残してカットし、その内側に既存窓よりも若干小さいサイズの高断熱サッシを入れる工法です。窓が二重になるのはちょっと、という方にはおすすめです。壁を壊す必要がないので、比較的手軽にできる工法です。施工時間は、1窓あたり、3時間から半日程度です。

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「先進的窓リノベ事業」については、詳しくは、環境省の特設ページをご覧ください(2025年度も継続実施予定)。

東京都だとさらに手厚い補助が

自治体によっては、国の「先進的窓リノベ事業」と併用できる独自の補助・助成を行っています。特に手厚いのが東京都です。

東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、例えば高断熱窓の設置に対して、3分の1の助成(上限100万円/戸)が受けられます。国の制度と併用すると、最大6分の5の補助・助成率になります。この制度は、高断熱ドアや高断熱浴槽も助成対象にしています。

さらに東京都は、賃貸住宅に対して、「賃貸住宅における省エネ化・再エネ導入促進事業」という制度により、高断熱窓設置等に対する助成を行っています。この制度の助成率はさらに高く、条件が整うと、賃貸住宅のオーナーはなんと、ほぼ費用負担ゼロで高断熱窓の設置が可能です。

ただし、2025年3月31日までに交付申請が必要なので急ぐ必要があります。また、省エネ診断(100%助成)が必要など、少し複雑な制度なので、関心がある方はぜひ当社にご相談ください。なお、YouTubeでも「建てる前に見て!断熱性能の真実」という動画を公開しています。参考にしてください。