仕事とパワーリフティングの“両立”

野村 成績が落ちていくなかで、仕事とパワーリフティングをどう両立させるか悩んだことはもちろんあります。ただ、会社の人は競技のことを応援してくれているんです。

 世界大会に出るだけでも長期間仕事を空けないといけないのに、嫌な顔ひとつせずに送り出してくれますし、日本選手団に干し芋やお米をはじめとした物資を送ってくれたりもするんですよ。そんな環境だからこそ社会人になってから競技を辞める人が少なくない中で、私は競技を続けられたのだと思います。

勤めている会社からも競技を応援されているのだとか

 ただ、どうしても時間が限られてしまうのは事実なので、いまは環境を整えて、能力を高めようという方向にシフトしました。お金をかけてフランス人のコーチをつけて、食事メニューも変えて、住まいもジムの近くに移したんです。

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――そうして競技に打ち込まれるなか、2024年の世界選手権は欠場されています。なぜなのでしょうか。

野村 いろいろな要因が重なって。業務が忙しくて選考に行くことができなかったですし、かなりのお金がかかってしまうし、さらにそのタイミングで怪我も抱えていて。2024年は出場しないという決断を下しました。

かつては大の苦手だった風船。「探偵! ナイトスクープ」の出演をきっかけに克服したという

――2025年は出場される考え?

野村 そうですね。2026年も、2027年も。自分が選手として第一線で活躍できているうちは出場し続けたいです。負けにいくのは嫌なので、勝ちにいく気持ちで出られるうちはずっと出たいですね。そのためにトレーニングを重ねる毎日です。

次の記事に続く 「脚が太くても、腕がデカくても…」パワーリフティング界の女王(24)が明かした“周囲の視線”に対する“素直な心情”

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