独特の存在感でじわじわと注目を集めているミュージシャン、吉田靖直さん。生粋のテレビ育ちの才能が開花して、現在はバラエティ番組でも活躍するほどです。そんな吉田さんに「タモリに気に入られてる説」のこと、お笑い観を聞いてみました。聞き手はてれびのスキマさんです。(全3回の3回目/#1#2より続く)

トリプルファイヤー・吉田靖直さん

『共感百景』は自分には合ってるなって思います

―― 音楽以外の活動として、大喜利イベントにも出られていますよね。

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吉田 大森靖子さん主催で近くのバンドマンを集めた大喜利大会みたいなのがあって、それが初めてですね。

―― やってみてどうでした。

吉田 自分できるじゃんっていうか。高校の時にも友達とやってたんですけど、答え出すのめちゃくちゃ恥ずかしかったし、この時も大丈夫かなぁと不安だったんですけど、結構できるんだなと思いましたね。

―― テーマに基づいた「あるあるネタ」を“共感詩”として発表する『共感百景』のイベントにはどんなきっかけで参加することになったんですか。

吉田 作家の方が何かで音楽を聴いてくれて、歌詞が『共感百景』に合ってんじゃないかって呼んでくれたみたいなんですけど。

 

―― 毎回のように「優秀共感詩」に選ばれてますけど、やっぱ自分でも得意だなって感じですか。

吉田 そうですね、力を無駄なく伝えてるって感じがこう、これは打ち方わかるなっていう(笑)。打てない時もあるんですけど。でも、お客さんたちの反応見ても『共感百景』は自分には合ってるなって思います。

―― 自分の中で手ごたえのあった共感詩って覚えてますか。

吉田 最初にイベント出た時に、「飲み会」っていうお題で。2個あるんですけど。1個目が、「向こうの席に移った途端 水を得た魚のようだ」っていう。

―― あははは。

吉田 それがまぁ、「吉田さんそんな感じっぽいですね」みたいになって。「それでみんなどっか行っちゃったらどうするんですか」とか、そういう話になった時に、2個目で「周りに誰もいなくなっても この席を動かないプライド」っていうのを出しました。

あのウケた時の、あぁよかったみたいな感じ

―― ストーリーになってる。

吉田 すごいウケたんですよ(笑)。なんか自分がやったことで人が喜んでるっていうのが、嬉しかったですね。

 

―― お笑い系のライブでウケた時と、音楽のライブで反応があった時ってやっぱり違うものなんですか。

吉田 そうですね、新曲をやる時は、反応がどうなるかわからないというのがあるんですけど、音楽ライブって基本、演奏したことのある曲をやるから、だいたいこのぐらいの反応かっていうのがつかめてくる。あとは質を高めるよう頑張ろうみたいな。でも大喜利とか、その場その場の一回きりなので、めちゃくちゃヤバくなる時もあるんですよね。あのウケた時の、あぁよかったみたいな感じ。ちょっとどうなるかわかんないドキドキ感みたいなのがありますね。