〈あらすじ〉

 1755年、デンマーク。貧しい退役軍人のルドヴィ・ケーレン大尉(マッツ・ミケルセン)は、名誉ある「貴族の称号」を得るため、広大な荒野の開拓に挑む。それを知った有力者のフレデリック・デ・シンケル(シモン・ベンネビヤーグ)は保身のためにありとあらゆる手段でケーレンを追い払おうとする。

 やがて、デ・シンケルの虐待に耐えられず逃亡した使用人のアン・バーバラ(アマンダ・コリン)や両親に捨てられたタタール人の少女が、ケーレンのもとに身を寄せるようになる。執念深い迫害と自然の脅威と闘いながら開拓を続けるケーレン。次第にその心に変化が芽生えていく。

〈解説〉

『ダークタワー』に続くニコライ・アーセル監督作。孤独な男の愛と闘いの物語。第96回アカデミー賞国際長編映画賞デンマーク代表。127分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆大きな空と荒野。そして18世紀半ばの時代色。堂々の映画と思うものの主人公の人柄の変化は稀薄に感じられたのが惜しい。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆苛烈な映画だ。荒地も人間も容赦なく厳しいが、心のない世界ではなく、真心がひしひしと伝わる。その脈動が生命線。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆退役軍人の厳しさがリアルだからこそ彼の微笑みに深い愛を。狂気を放つ貴族との対照も強烈。実話である結末には感動。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆王政を背景にした開拓もの。西部劇風の北欧歴史劇で『許されざる者』も連想。ゆるい部分もあるがマッツの良さで加点。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆広大な背景と緻密な人物描写を岩層の如く重ねた土壌耕作映画。デンマークの歴史時代劇と土が似合うミケルセンの美を堪能。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2023 ZENTROPA ENTERTAINMENTS4, ZENTROPA BERLIN GMBH and ZENTROPA SWEDEN AB
配給:スターキャット、ハピネットファントム・スタジオ
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愛を耕すひと(デンマーク、スウェーデン、独)
2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
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