――整形も含めて、目の手術はやってよかった?

綾瀬 もう、絶対やってよかったです。私はお父さん似なんですけど、親はやっぱり私の顔が変わるのが悲しかったみたいで、揉めて泣いたりもしましたが(笑)、後悔はありません。

 目に対するこだわりがすごすぎて勉強も手につかなくなっていたので、そういう意味でも受けてよかったです。

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――もともと勉強は得意だった?

綾瀬 小さい時から苦じゃない方でしたね。根が真面目というか、突き詰めたい性格なんだと思います。その気持ちが良い方向に働くと阪大合格やメイクになって、悪い方に転ぶと、摂食障害とか醜形恐怖症になってしまうのかなって。

病気の時は、「痩せこそ正義」「かわいいは正義」という哲学で生きていたが…

――整形やクリニックでの診察はメンタルの安定につながった?

綾瀬 整形についてはほんまに自分はしてよかったですけど、病院で摂食障害や醜形恐怖症が治るかというと、難しい面もあるかなと思っていて。

――クリニックでの治療の難しさとはどういう点?

綾瀬 病気の渦中にある時って、「痩せこそ正義」「かわいいは正義」みたいな自分の哲学の中で生きているので、いくらお医者さんから「バランスよく食べられるといいですね」と正しいことを言われても、その声がなかなか入ってこないんですよね。

――今は「ボディポジティブ」とか「多様性」といった言葉も出てきていますが、そういった社会の変化についてはどう見ていますか。

綾瀬 私は動画ではポジティブなことを言い過ぎないようにしてて。それこそ、メディアに出ているアイドルだって、多様性の時代と言いながらみんな二重だし、誰一人太ってないじゃないですか。SNSで「どれだけ太っててもいい」とか、「ニキビも友だち」みたいに言ったって、ニキビを汚いと言う人もいるし、太っているのはだらしない、と思う人もいるわけで。

 だから、「ありのままでいいんだ! ドーン!」では伝わらないし、今の人には「しゃらくせえ」となって終わりじゃないかと思ってます。

現在はYouTubeやSNSで発信をしている(写真=本人提供)

変えようがない部分も、少しでもかわいくなるために頑張りたい

――綾瀬さんはかわいくなるためのメイク動画を発信する一方で、「風呂キャンセル」したことや正月太りについても飾らずに話されていますよね。

綾瀬 私は自分の奥目やったり、頭が大きいところが嫌なんですけど、それって全部生まれ持ったもので、どうしようもない部分じゃないですか。だから、そこについてはもう諦めてもいて。