――顔のどんなところを見ていたんですか。
綾瀬 一点にすごいこだわるというか、「目のここがもっとこうなってたらいいのに」みたいなことを思いながら、めっちゃ泣いたりして(笑)。
今なら、「それは病気だぜ」って思えるんですけど、当時は自分を客観視するキャパシティがなくて、「とにかく今、自分のここが気に入らない!」だけでいっぱいいっぱいになっていました。本当にひどい時は、自分の顔が嫌すぎて鏡を割ったこともあります。
「二キビを触っちゃって右手が使えない」容姿が気になりすぎて受験勉強も苦労
――危ないですよね。
綾瀬 病院の先生が、「拒食も過食も自分の体を痛めつけているという点で、一種の自傷行為」と言っていて。あの時の自分は摂食障害もそうですし、いろんな痛みに鈍感になっていたから、割った鏡で怪我をしていたとしても、「へえ」で終わっていたんじゃないかなと。
あと、自分の顔が気になりすぎて、受験勉強もかなり苦労しました。ニキビができたらずっとそこを触っちゃって右手が使えない、みたいな(笑)。今考えたら、何やってるの! はい、勉強してください! って思うんですけども。
――センター試験の時にニキビができていたら大変なことになっていたのでは。
綾瀬 たぶん、できてたと思いますけどね。どうしたんでしょうね(笑)。でも、どうしてもやらなきゃいけないから、左手で触りながら右手で解いてたんかな(笑)。
眼瞼下垂の手術で「めちゃくちゃ視界がよくなりました」
――高校時代には眼瞼下垂(がんけんかすい)ということもあって、目の手術をされたそうで。
綾瀬 高1の時に保険適用で眼瞼下垂の手術をして、その後4、5回、整形もしました。
――保険適用になるほどまぶたが下がっていたということで、機能的にも改善された?
綾瀬 めちゃくちゃ視界がよくなりましたし、そのおかげで体調も良くなって、偏頭痛も治まりました。ほんまに障害になってたんだなと、手術して改めて感じましたね。