スポーツ紙「日刊スポーツ」で、先輩記者に暴行されたことを社員が会社側に訴え出ていたことが週刊文春の取材でわかった。
「ネタを取ってくる記者は何をやっても許される」
日刊スポーツ(以下、ニッカン)は、1946年に創刊された国内初のスポーツ紙。ニッカンは発行部数「スポーツ紙No.1」(広告資料より)とされ、スポーツニッポン(スポニチ)とともに業界をリードしてきた存在だ。しかし、悪しき体育会系の文化を色濃く残しているという。
「特に伏魔殿となっているのが野球部。ネタを取ってくる記者は何をやっても許されるのが伝統で、一般的にはパワハラとされる言動も看過されてきました。社外にいてもその被害の声が聞こえてくるほどです」(他社のスポーツ紙記者)
先輩記者の暴行で肋骨にひびの疑い
今回、判明したのが、先輩記者から暴行を受けた記者が会社へ被害を訴え出ていた事実だ。ベテラン記者はこう語る。
「2024年の春季キャンプのことです。A記者とB記者が後輩記者を連れて3人で那覇市内の居酒屋に飲みに行った。日付も変わり、疲れていた後輩記者が帰ろうと挨拶をするとA氏から殴られ、B氏から蹴られたんだそうです。痛みがひかず、病院に行ったら肋骨にひびの疑いと診断されたといいます。会社に報告したが対応はされなかった。その後、被害者である後輩記者は休職。担当を外されることとなった」