太田 あれは放射角が変更できるからなぎ払えるんですよね。そのへんは波動砲の弱点を……、波動砲ってわりと簡単に避けられそう(笑)。

高橋 しかも宇宙空間で点だから。拡散波動砲にしても。使う局面って、けっこう限定されてますよね。

太田 そうなんですよ。最初に、浮遊大陸を吹き飛ばしちゃって、「これは慎重に使わないといけない」というセリフがあって、そういうモラルみたいなものがあったんですよ。

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高橋 相手が「ゴルバ」みたいな要塞ならともかくね。艦隊相手にはね。

太田 だから第二作では拡散波動砲が出てくるんでしょうけどね。にしてもやっぱり宇宙空間で、それほど使い勝手はいいとは思えませんね。

高橋 そのへんの描写が佐藤大輔の『地球連邦の興亡』ですかね。赤外線で探知して、相手のビーム兵器に対してガスを放出して拡散させて……、すごいじっとりと描写してるんだよね。

太田 『ガンダム』では、ビーム攪乱幕とかソロモン戦でやってますね。

「使徒迎撃専用要塞都市」のナゾ

小泉 『エヴァ』のヤシマ作戦も巨砲かな。

高橋 日本中の電気を集めるって、蓄電機能もそうだけど、それだけの電流が通せるものがあるかどうか。

小泉 ってことですよね。平時の電力グリッドの構成にかなりよるのではないかという気がします。

太田 ああいう世界ですからね。破滅を何回も経験しているから、準備しているのかもしれない。

小泉 いや、そもそもビルが出し入れできる時点で普通のインフラではないですからね。

太田 完全にあれは要塞都市ですから(笑)。

──ビルを出し入れできる意味はあるんですかね? いつも思うんですけど、落ちてるし。

高橋 あれ、「使徒」が来た時に、逃げなくても地下に建物ごと逃げられるってことなのかなと思ったら、どうもそうでもないし。

小泉 逆にエヴァ用の武器ビルが「にょーん」と出てくる。あれはどういう意図で作っているのか、たしかにぜんぜんわからない。