道の駅は日本全国に1200以上あるそうだ。その中でも都心から近い埼玉県の川口市安行にある道の駅は極めてユニークな存在といえる。川口緑化センター「樹里安」が併設されており、ガーデニングに特化した道の駅なのだ。
広い敷地には地元の野菜などを売るJAさいたま農産物直売所もあるのだが、大部分は多種類の草花や植木などの園芸関連商品を販売するエリア。つまり巨大なガーデニングショップといってもよい。
これは川口安行が江戸時代から花木(かぼく)や植木を盛んに栽培し出荷していた土地であることに関係する。
2024年6月に閉店した立ち食いそば屋「ローズハウス」の跡地に…
そんな道の駅には1軒の立ち食いそば屋「ローズハウス」が営業していた。素敵な名前だ。道の駅が開業した平成8(1996)年頃から営業していたという。BS日テレの番組「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」でも取り上げられ人気店になっていた。私も訪問し「かき揚げそば」を食べた経験がある。
ところが昨年2024年6月に突然の廃業。近くにはファミレスなども少なく、営業再開を希望する声も多かったという。
それから8か月が過ぎた頃、うれしいニュースが入ってきた。
2025年2月14日、道の駅川口・あんぎょうで立ち食いそば屋、枇栾(hiran)が開業したというのだ。そこでさっそく訪問してみることにした。
ここからは実際の時系列に沿って話を進めていこう。というのも「嬉しいニュース」がいくつもあったので、それぞれについて記していく。
強烈な寒波が過ぎて春うららかな陽気となった2月末の平日、東京メトロ南北線に乗り、戸塚安行駅に降り立った。改札を出て1番出口の階段を上がる。そして道なりに南下。
遠くにみえる東京外かく環状道路の高速道を目指して歩いていく。