フードコートで食べるピザの味は?

 フードコート内でピザを実食してみると……。抜群にウマイ。宅配か作り立てかでここまで変わるとは! これまでのドミノ・ピザの概念を覆された気持ちだ。

 思えば、基本的に人類はこれまでドミノ・ピザを「作り立て」で食べたことがなかったのだろう。少なくとも出来てから30分は経過してしまうが、食べ物はどうしたって作り立てがおいしいに決まっている。

 もちろん、30分以内の宅配を心がけているドミノ・ピザは宅配でもおいしい。けれど、フードコートで食べる作り立てのピザはドミノ・ピザの「フルパワー」である。

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timeleszの菊池風磨がブランドアンバサダーを務める(ドミノ・ピザ公式サイトより)

ショッピングモール店舗が「アリ」だと思う3つの理由

 個人的な見解になるが、筆者はドミノの「フードコート出店」はかなり「アリ」なのではないかと思う。これにはいくつかの理由がある。

 1つ目はデリバリー業態が苦戦していること。

 そもそもドミノが「閉店ドミノ」現象を起こした背景には、コロナ禍で一気に出店を伸ばしたことがある。国内店舗は2023年10月に1000店舗を達成。2033年までに「国内2000店舗を目指す」という強気の出店目標も掲げた。

 しかし、コロナ禍が落ち着き、街の人流が戻るとともにデリバリー業態も斜陽化する。ドミノだけでなく、他のデリバリー業態でも苦戦が目立つようになったのだ。であれば好調な外食、それも日本全国に数多く存在するフードコートへの出店は宅配一本足打法よりも安定的な経営が可能になるだろう。

フードコート出店は「宅配ピザ一本足打法」からの脱却? ※写真はイメージ ©AFLO

 2つ目は競合他社の存在。

 思えば、フードコートなどに積極的に出店しているピザ屋には、実は競合他社がほとんどいない。同じく宅配ピザの「ピザーラ」がイートインスタイルの「ピザーラエクスプレス」を運営しているが、現状店舗数は30店舗弱ほど。

 しかも店舗は東京ドームや東京タワー、エスコンフィールドなど観光地や球場といった非日常的なのロケーションが多い。一般的なショッピングモールのフードコートへの出店はほとんど無いのだ。とすれば、ドミノの展開次第によってはこの空いた穴を埋めることができるかもしれない。