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神楽坂に発見! そば屋の「バターのシンプルなガレット」

会津産そば粉がフレンチに、出会った

2018/06/12
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そば粉を無駄なく使うために

「蕎楽亭もがみ」では、会津産のそば粉を仕入れてそばを提供している。しかし、十割のそばとして使える部分は石挽きした上質な部分で、それ以外のそば粉は余ってしまうわけである。そこで、細かく挽いた上質な粉と十割そばには使えない粗い粉をうまく合わせてガレットの生地を作ってみたというわけである。つまり、仕入れたそば粉を無駄なく使うために考え出されたのがガレットだったというわけである。

 使用するガレットの生地はほぼそば粉で、ほんの少し小麦粉を合わせ水と塩を入れて撹拌し、一晩寝かせて完成させる。

 メニューなどを見ているうちに、まずミニざるそばが登場した。麺線は「もがみ」よりやや太めに打っているようだ、早速、ひと口。そばのコシ・旨さ、生返しと出汁の香る辛汁は群を抜いている。セットをやめて大盛りにすればよかったと思うほどだ。

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ミニざるそば、群を抜いている

いよいよお待ちかねのガレットと対面

 コンプレットは生地にハムとたまご、チーズをのせて焼いたシンプルなガレットで、クレープのように生地をしっとり焼いたタイプやよく焼いたタイプを注文できるそうだ。

生地のタイプまで選べる

 会津産のそば生地はやや焦げた部分が香ばしく、なかなか贅沢な味である。

 自分でもガレットを作ることがあるが、いつもこんがり焦げ目が強くなってしまうが、炒ったそば米みたいな味で、小麦粉のクレープやお好み焼きにはないガレットの素朴な旨さだと思う。

とろーり卵とチーズが絡み合う