不自由さは、皇室に生まれ育った内親王の宿命といえるだろう。だがその一方で、自由への憧れや、自分の人生を思いどおりに生きてみたいという希望が生まれることは、ひとりの人間として当然だと思う。それが佳子さまの場合、大学進学という人生の一つの大きな節目で、抑えきることができなかったと見るべきではないだろうか。
「皇族にとっての自由」とは
成年会見で記者から、「ご自身のご結婚についてのお考えと、理想とする男性像についてお聞かせ下さい。また、ご結婚で皇籍を離れる女性皇族の役割についての議論が続いています。こうしたことの受け止めも併せてお聞かせ下さい」と、質問された佳子さまは、次のように答えている。
「結婚につきましては、将来的にはしたいと思っておりますが、来年の春から、また再び大学生になりますし、現在は考えておりません。理想の男性像は、一緒にいて落ち着ける方がいいと思っております。結婚で皇籍を離れる女性皇族の役割について議論がされていることは聞いておりますが、先ほど結婚については考えていないとお話ししましたように、まだ私にとって実感として捉えることのできる段階のものではございません」
また、眞子さんは、成年の記者会見で記者から、「秋篠宮同妃両殿下は学生時代に出会い、ご結婚されました。女性皇族として、将来のご結婚についてどのようにお考えでしょうか。理想の男性像と合わせてお聞かせください」と、尋ねられこのように話している。
「両親、特に父は私の年の頃には結婚を考えていたようですけれども、私はまだ余り結婚については考えたことはありません。理想の男性像に関しましては確たるものはございません」
佳子さまたち女性皇族は、結婚することによって、皇室を離れる。だからこそ、「ご不自由を感じたことがあるか」などと、記者会見で尋ねられたのだろう。
悠仁さまの成年会見では言及されることがなかった「皇族にとっての自由」。こうしてふたりの姉の発言を振り返ると、あらためてその意味を考えさせられる。
悠仁さまは一生、重い荷物を背負いながら、皇族として歩まなければならない。そうした、立場や背景の違いが浮かび上がる成年会見だった。

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