――主演作『恋は光』(22年)など、自然体の中に細やかな感情がにじむ演技が魅力的ですが、必ずしも計算されたわけではないんですね(笑)。俳優仲間と演技論の話になったりすることもあるのでは?
西野 たまにありますが、きょとんとしてしまっているかもしれないですね。
シェパードの女の子さくらとの共演
――本作は旅する犬の「多聞(たもん)」が、様々な人々と出会って織りなされていくドラマ。犬との共演は楽しまれましたか?
西野 とても! 多聞を演じたのは、シェパードの女の子で、さくらというんです。もふもふで可愛かったです! さくらはここまでしっかり役のある作品に出るのは初めてだと聞いていたので、どんな感じかなと思っていたんです。会ってみると頭がすごく良くて、できると聞いていたことはきっちりできたし、少し難しくても、時間はかかってもちゃんと演じ切っていました。
実家にいたとき、小型犬を飼っていたので、大型犬には小さいころから憧れがありました。なので嬉しかったですね。演技中、気づくと私の手とか足とか踏んでたりして(笑)、大きいから重みがぐっとあって、それも可愛いなあと。
何日も一緒に撮影して、最後の日にお気に入りのおもちゃを持ってきてくれたんです。輪っかのおもちゃで、さくらはそれで引っ張り合いをして遊ぶのが大好きなんですけど、初めてそれをくわえて持ってきて、じっと私の目を見て「遊んで」って。最後の日に、初めてさくらから遊んでって来てくれて嬉しかった。また会えるかな? 覚えていてくれると嬉しいです。
犬も猫も大好きですが、今の私の生活では毎日散歩に連れて行くのは難しいなと思ったりしますね。