「自分が出演しているのにすごく没入して感動しました」
――完成後の映画はどうでしたか?
西野 原作と異なるところもあるのですが、一匹の犬と人間たちが救い救われて、それが繋がっていくような、作品の空気感は同じだと思いました。出来上がった映画を観て、自分が出演しているのにすごく没入して泣いてしまいました。すごくいいお話だなあって感動しました。シンプルですけど(笑)。
――映画、テレビ、舞台と仕事の幅も広がっています。
西野 映画、テレビ、舞台とそれぞれ全然違いますね。それぞれに面白さがあっていろいろ刺激になるので、これからもひとつに偏らずに携わっていきたいと思っています。
榎本麻美=写真
鬼束香奈子=スタイリング
猪股真衣子(TRON)=ヘアメイク
にしの・ななせ 1994年、大阪府生まれ。2011年、アイドルグループ「乃木坂46」に1期生として加入。グループの中心メンバーとして活躍する。18年にグループを卒業後は、俳優として活動。『孤狼の血 LEVEL2』(21年)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞、『恋は光』(22年)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した。以後も『シン・仮面ライダー』(23年)、『君の忘れ方』(25年)などに出演。
INTRODUCTION
作家・馳星周の第163回直木賞受賞作『少年と犬』(文春文庫)の映画化。大切な人に会うため、震災後の岩手から西南を目指して日本列島を縦断する、一匹の犬「多聞(たもん)」。立ち寄った土地で、多聞を助ける人々がいれば、多聞に救われる人々もいる。ひと時の交流を重ねながらも、多聞は歩き続ける。いったい何を目指しているのか――。連作短編集である原作にオリジナル要素を加えて映画化したのは、『64‐ロクヨン‐前編/後編』(16年)、『ラーゲリより愛を込めて』(22年)の瀬々敬久監督。多聞と旅する青年・和正を演じる高橋文哉、多聞に救われるデートクラブ嬢役の西野七瀬のW主演も話題だ。
STORY
震災から半年後の仙台。職を失った青年・和正(高橋文哉)は、震災で飼い主を亡くした一匹の犬・多聞と出会う。多聞は和正の一家に懐くが、常に「西の方角」を気にしていた。そんな中、家族のために危険な仕事に手を出した和正は事件に巻き込まれ、多聞は姿を消してしまう。時は流れ、多聞の姿は滋賀にあった。秘密を抱えた女性・美羽(西野七瀬)のもとで暮らす多聞を追って、和正が現れた。
STAFF & CAST
原作:馳星周/監督:瀬々敬久/出演:高橋文哉、西野七瀬、伊藤健太郎、伊原六花、嵐莉菜、木村優来/2025年/日本/129分/配給:東宝/©2025映画「少年と犬」製作委員会
