セカンドキャリアで「うまくいく芸能人・いかない芸能人」

松永 肉体的にも精神的にもタフなところは、会社勤めにも生かされると思います。僕の場合、ドラマ撮影で2日間まともに眠れないこともありましたが、早朝からの撮影のおかげで早起きが身につきました。今は早めに出社して、掃除をさせていただいております(笑)。

 芸能界は上下関係が結構厳しいので、礼儀が身につきます。挨拶は勿論、相手より早く電話を切ることも絶対にしません。礼儀がなっていない人は芸能界ではやっていけなくなります。また、自分の好きなことをする職業なので、仕事にどう向き合っていくか、どうしたら仕事がもらえるのか、常に考える癖がつきます。そういう姿勢は、会社勤めでも役立つと思います。

――では、会社員に転職するのに向かないタイプの芸能人はどんな人ですか?

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松永 「芸能界を辞める」という覚悟を持たず、「今は芸能界の仕事が少ないから別のことをやればいいや」と安易に考えている人は無理です。そういう人は、1週間ともたず辞めてしまうので、クライアント企業に迷惑が掛かってしまいます。企業もそれを分かっているので、芸能界でしっかりと頑張ってから覚悟を持って引退を決めた人しか雇用しません。そこは僕が面接で十分に見極めるようにしています。100人相談に来たら、実際に企業に紹介できるのは10人程だと思います。

――芸能人のセカンドキャリア支援では、どんな成功例があるのでしょうか。