「でけぇ顔になった」

 腫れ上がって変形したJさんの顔を見て「でけぇ顔になった」と大笑いする2人。Aは腫れ上がった顔をさらに殴り、太腿や手にライター用のオイルをたらして火をつけ、それが消えると再び着火するという身の毛もよだつ行為を繰り返した。このころになると、Jさんは苦痛に耐えかねて「もう殺して」と哀願するようになる。が、Aらは嘲るようにバンド海援隊の楽曲「声援」の歌詞に出てくる『がんばれ がんばれ 頼む がんばれ がんばってくれ』という一節を歌い、彼女にも歌うよう強要したというから残酷だ(このシーンは劇中でも再現されている)。

 1988年末、Jさんはミルクしか与えられず重度の栄養失調に陥ったばかりか、手足の火傷跡や体中の傷跡が化膿して異臭を放つように。終日、監禁されている部屋に倒れているような状態で、まさにそれは生き地獄と言うよりない。

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