セクシー女優をやっていることを、わかってもらわないといけない
小湊よつ葉(以下、小湊) 間違えてないですか? 本当に私ですか? って聞きました。これまでファッションの仕事にはご縁がなく、フランスに行ってから「呼んでないよ」って言われたらキツイなと思って。マネージャーさんに何度も確認してもらいました。あと私が今もアイドルと思われているんじゃないかって心配でした。セクシー女優をやっていることを、わかってもらわないといけないと思いました。
──『ヴォーグ』をはじめ、世界のファッツションの最先端で活躍するフォトグラファーの推薦で、今回のブランドへの出演が決まったそうですね。
小湊 はい。中国人フォトグラファーのTheo Liu(以下テオ)さんは、私のことをグループ時代から知っていてくれたときいて驚きました。メンバーの中でも目立たない存在だったし、ずっと自信がなかったのに。彼は日本で開催されたイベントに、私に会うために来てくれて、以前よりもずっと魅力的だと言ってくれました。インスピレーションが一気に湧いて、ぜひ一緒に仕事をしたいと。それが今年の1月のことで、パリコレクションへの出演まで、とんとん拍子で決まりました。
──パリファッションウイークの雰囲気はどんな感じでしたか?
小湊 みんな自信に満ち溢れていて、様々なパワーが集まっている感じでした。私の出演まで数日あったのですが、日本から来て、不安だから早くリハーサルをしたかった。でもパリの人たちの感覚って違うんですよ。どこにいっても「エンジョイ!」「ハブ・ア・グッド・タイム!」って言われる。とにかく楽しむことが人生のメインだって。ここに来たなら観光やショー、街中の雰囲気に触れる時間を楽しんでいってみたいな。みんな18時以降は仕事の返信はしないって言うんです。私はパフォーマンスのことばかり考えて、遊び心なんて持ってなかった。そういうところが自分に足りないところなんだなって気づきました。
──小湊さんが着た衣装がとてもセクシーで素敵でした。デザイナーのルイ・チョウさんの作り出す世界観をどう思いますか?
小湊 今までモード系はハイレベルで格好良い感じだから、私には向いていないって決めつけていたんです。今回挑戦できる機会をいただいて、新しい自分を発見できました。衣装が奇抜で超格好良かったです。ルイ・チョウさんの世界観は素晴らしすぎて、今まで体感したことがないような、この世のものだと思えない感覚でした。
──当日、ショーが始まる前は緊張されましたか?

