中国人女子留学生を使った売春等を次々と計画

〈5 被告人(魏巍)は、同年(03年)4月14日ころ、王亮の紹介により、楊寧と知り合った。被告人は、そのころ以降、王亮、楊寧及びKと共に、金目当てで種々の犯行計画を練るようになり、同月ころから同年5月ころにかけて、Kの元アルバイト先である前記飲食店の経営者方における強盗、楊寧の元アルバイト先である飲食店店長方における強盗、楊寧のアルバイト先である飲食店における窃盗、中国人女子留学生を使った売春等を次々と計画し、犯行用具を購入するとともに、下見を行うなどして犯行の準備を進めた上、窃盗などの犯行を繰り返していた。
 

 被告人、王亮、楊寧及びKは、窃盗などの犯行を次々と繰り返していったものの、多額の金員を手にすることができなかったことから、ますます犯罪傾向を強め、金員を強取した後、犯跡を隠蔽するため、被害者を殺害することを企図するなど次第に犯行計画をエスカレートさせていくとともに、焦りを募らせていった〉

数々の残忍な計画

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 ちなみに、先に挙げられている数々の犯行のなかには、Kや楊の元アルバイト先の経営者や店長方での強盗など、あくまでも計画を立てただけで、実行には至らなかったものも含まれていることを付記しておく。

〈6 平成15年(03年)5月12日ころ、Kが上記強盗事件(※中国人留学生2人から現金を強奪した事件)の発覚を恐れて大阪府に逃亡するなどしたことから、被告人、王亮及び楊寧(以下「被告人ら3名」ともいう。)は、種々の犯行計画を練るようになり、特に王亮及び楊寧は、同居していたことから、楊寧の元アルバイト先の前記飲食店店長方に対する強盗のほか、王亮の元アルバイト先である新聞販売店経営者に対する強盗や高級乗用車に乗っている人物を屋外で襲い、金品を搾取した上、同人を殺害して山に死体を埋める計画等を話し合っていた。

 王亮は、これら種々の犯行に使用するため、同月30日、福岡市博多区内の量販店ホームセンターにおいて、ツルハシ、作業服、手袋等を購入し、また、翌31日には、同市東区内の量販店において、手錠2個を購入するなどした。さらに被告人らは、本件を含む犯罪を実行するための相互の連絡用として、同月29日から翌30日にかけて、携帯電話2台を詐取し、王亮及び楊寧が1台、被告人が1台を持つようになった〉