4月2日、任天堂はNintendo Switch 2(以下、スイッチ2)の発売日や価格などの詳細情報を公開した。ネット上では大きく盛り上がり、まさしく全世界が注目しているゲーム機といえるだろう。

画像はNintendo Switch 2 予告映像 - YouTubeより

 従来のNintendo Switch(以下、旧スイッチ)はスペック不足が指摘されるようになってかなり長かったが、スイッチ2はそのあたりを改善し、高フレームレート(動きの描写がなめらかになる)や4K解像度に対応している。前世代と比較すると、10倍のグラフィック性能を持つという。

 ゲームソフトも、世界的ヒットシリーズの新作である『マリオカート ワールド』や、壁や地面を破壊できてしまうといった驚くべきゲームシステムを搭載した『ドンキーコング バナンザ』を用意しており、ファンが喜ぶのも納得できる。

ADVERTISEMENT

 特に日本ではスイッチ2を歓迎する声が大きく、まさに熱狂的な盛り上がりと言ってもよい。筆者も個人的にスイッチ2が非常に楽しみで、ある程度の成功は間違いないと踏んでいる。とはいえ、気になる部分がないと言えば嘘になってしまうのも事実だ。

スイッチ2が日本で安いことは「喜び半分、悲しさ半分」

 やはり気になる部分は「価格」である。スイッチ2は日本国内において約5万円と非常に安価になっている。同様のゲーム機と比べても明らかに安いし、そもそも日本だけ意図的に値下げしている。

日本国内では非常に安いスイッチ2。しかし、値段を下げるために制限が追加されている。画像は任天堂公式サイトより

 アメリカにおいてスイッチ2は約450ドル(およそ6万6000円)で販売される予定であり、1万5000円以上もの差がある。なぜここまでの価格差があるのだろうか。

 任天堂は特にその理由について語っていないが、日本では家庭用ゲーム機の価格を高くしすぎると購入意欲が大きく削がれるからだと推察できる。過去の任天堂のゲーム機を見ても価格は控えめで、旧スイッチは通常版でおよそ3万3000円、廉価版であれば2万2000円ほどで購入できた。Wiiに至っては2万円を切っていたほどである。

 コアゲーマーであればあるほど高い価格に関しては許容できるが、カジュアルなファンも多い任天堂のゲーム機においてはそうではない。残念ながら貧しくなり続けている日本を鑑みると、思い切って安くすべきなのだろう。この判断は日本国内に住む日本語ネイティブにとっては嬉しいが、当然ながら軋轢も生む。