転売対策のためか、日本のスイッチ2はリージョンロックがかけられている。つまり日本国内および日本語でしか遊べない。もしその条件に合わないのであれば、約7万円の多言語版を購入するほかない。

スイッチ2は多言語版も発売予定。ただし店頭には並ばず、任天堂の自社ECサイトで買う必要がある。画像は任天堂公式サイトより

 海外から日本にやってきた在住者は必然的に高い多言語版を買うしかなくなるし、当然ながら日本以外の国からは非難の声が大きい。そもそも、市場としては日本よりも北米のほうがかなり大きいわけだ。にもかかわらず、日本に対して特別な扱いをしている。

 ところで、PlayStationはしばらく前から軸足を海外に置いている。もともと日本の企業だったのに北米あたりを優先するようになっており、これはゲームファンにとっては残念なことであった。個人的にもいろいろと思うところがある。しかし営利企業であるならば、利益を追い求めるのは当然ともいえる。

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 そもそも国が持つ問題は一企業だけでなんとかできるものではなく、任天堂がここまで日本を厚遇するのは衝撃だ(ゆえに日本で熱狂的に盛り上がるし、海外では価格差に反発が起こるのだろうが)。日本でスイッチ2が安いのはベターだが、グローバル価格でみんなが納得して買える状況が最高だったはずだ。

スイッチ2はきちんとカジュアル層に響くか

 スイッチ2本体は安くなっている一方で、ゲームソフトは値上がりしている。

『マリオカート ワールド』はパッケージ版が9980円で、『ドンキーコング バナンザ』は8980円と、ほぼ1万円である。昨今はビデオゲームの規模がどんどん大きくなっており、それゆえにゲームソフトの価格も徐々に高騰している。むしろ、家庭用ゲーム機のソフトは安すぎるくらいで、今後は1万円を超えるソフトも当たり前になるかもしれない。

『マリオカート ワールド』の価格。ちなみに、旧スイッチの『マリオカート8 デラックス』はおよそ6500円だった。画像は任天堂公式サイトより

 なお、アメリカでは『マリオカート ワールド』が約80ドル(1万1700円ほど)、『ドンキーコング バナンザ』が約70ドル(1万200円ほど)となっており、高すぎるといった声が多数出ているようだ。