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二つ目は、地域別の売れ行きです。特に任天堂の売上高の4割以上を占める米大陸で売れるかです。なかでも北米は価格面での優遇がないため、北米の消費者の動向に与える影響も気になります。そもそも任天堂の海外売り上げは7割以上なので、日本で好かれても、他の地域で嫌気されるのは困ります。ここに米国のトランプ大統領の「相互関税」の影響も無視できず、現時点の予測は極めて困難です。
三つ目は、現行機(ニンテンドースイッチ)の売れ行きです。普通であれば、新型ゲーム機が出ると、前世代のゲーム機は急速にトーンダウンしますが、スイッチの場合は、来年に「リズム天国」や「トモダチコレクション」の新作を控えています。スイッチ2の価格で様子見をした層が、そのままスイッチを遊び続け、任天堂の業績をある程度下支えする……という展開も考えられます。
日本優遇で海外の反応は…
理想は言うまでもありませんが、スイッチ2で希望小売価格を上回るような悪質な転売を抑え込みつつ、しっかり売れていくこと。特に新しいゲーム機の初年度は、勢いがつけば、人気が人気を呼んで価格に関係なく売れる展開も期待できます。ですが消費者の心理は複雑です。案外簡単に買えたりすると「後からでいい」という“買い渋り”のような消費者心理が働くこともあります。理想を言えば、やや枯渇感がありながら、ギリギリ何とか買える状態……となりますが、なかなか無理筋の話です。