価格は“最大の強み”ではない

 2020年のPS5の発売時は、価格も予想を下回り、期待が大きかったものの、転売が横行し、半導体不足、世界的な物流の混乱などがありました。例えば北米市場で、スイッチ2とPS5が似た価格になるケースもあり、どちらが売れるかです。PS5とスイッチ2は、商品の方向性が異なるのですが、売れ行きの動向はどうしても話題になるでしょう。ゲーム情報番組「ニンテンドーダイレクト」でスイッチ2の価格に一切触れなかったように、価格は最大の強みではないのです。

 ゲーム機の売れ行きは、性能はもちろん、価格、発売のタイミング、ソフトのラインナップ、そして社会情勢なども影響します。何よりこの価格で売れるなら、任天堂の業績がより伸びることを意味します。

 そもそも抽選に応募するようなヘビーユーザーは多少高価格であっても買ってくれます。そうではなく、その次のユーザーがどう動くか、かつ日本だけではなく世界規模で見ていく必要があるのです。意図して望んだわけではないでしょうが、結果としてスイッチ2が「挑戦」のようになっているのは興味深いところ。ターニング・ポイントになるか注目です。

次のページ 写真ページはこちら