「あの時の生活は多分もうできないですね」

あべみかこ 辛かったこと……というか、無茶はしていましたね。撮影後は筋肉痛で2日間ぐらい動けないことがよくありましたし、土日はイベント、平日は夜まで現場があるからご飯は行けない、みたいな。あの時の生活は多分もうできないですね。

 今は朝昼夜ちゃんと食べられるし、お風呂にゆっくり浸かったりもできる。あと、友達との時間がすごく使いやすくなりました。

 

――引退されて、演技、歌、YouTubeなど多方面に活躍していますが、今後一番力を入れたいのはなんでしょう?

ADVERTISEMENT

あべみかこ お芝居です。

 自分ではわかんなかったんですけど、「演技もいいし、あべちゃんの目がいいよね」なんて声をかけてもらえたりもして。嬉しかったですね。最初はなんとなく始めたんですけど、舞台に出るようになるうちにめちゃめちゃ面白くなっています。

――演技のどんなところが面白かったのでしょう?

あべみかこ 人との掛け合いが面白いですね。AVにはない瞬間がある。AVは身体での会話はあるけど、実際に声に出してコミュニケーションをとる会話っていうのはあんまりなかったので、そういったところが楽しかったです。

 

 芝居相手が、今日なんか怒っている、機嫌悪いなって演技をしている時に、じゃあ自分も機嫌悪く返そうとか、逆に明るい感じに言ってみようとか、色々想像してみたり。言葉になっていない感情を読み取って、お互いにそれがフィットする瞬間があるんですよ。そんなときに「今日超楽しい!」「噛み合っちゃった!」みたいな。

「相談していないのに、フィットした! やばい!」といった瞬間にドーパミンみたいなものが出て気持ち良くなっちゃって。それが、「あのシーン今日良かったよ」とか褒められたら、「よっしゃ!」って、気分が上がりますね。