都内に10店舗展開する立ち食いそばチェーン店の「吉そば」。1990年代、赤坂のTBS会館前にあった店には大変お世話になった。今も店は健在だ。元気なお姐さんがいて活気があった。イゲタ状に揚げられたごぼう天や春菊天が人気メニュー。今でも中目黒店や池尻大橋店、不動前店、銀座本店にはしばしば足を運ぶ。

 原宿竹下通りには茶そばと甘味の店「吉茶庵(KITCHAAN)」が2020年3月にオープンしている。運営する株式会社ノアは音楽スタジオも経営している。利用した方も多いのではないかと思う。

「吉そば」が麺を一新、いざ不動前店へ

 そんな「吉そば」が、2025年4月12日から順次、そばうどんの麺を一新するという。チェーン店が麺を一新するというのは、相当の覚悟を持って決断したことなのだろう。さっそく、不動前店にうかがってみることにした。

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不動前駅
吉そばは駅前の良い立地だ

 4月12日、午前10時過ぎ、東急目黒線不動前駅に降り立つ。桜は大分散って葉桜になるところ。今年は花見はできなかった。改札を出るとすぐに吉そばの白地の大きな看板が目に入る。良い立地だ。天気がいいせいか、駅前には大勢の人がいた。目黒不動尊へ行く人たち、子供たちの仲間、地元民などが細い路地を歩いている。

新定番の告知が

 店は扉が開放された状態で、紺色の暖簾が揺れている。入口に「吉そばの新定番。」という新しい麺の告知が張り出されていた。そこには3種類の麺について次のように記されていた。