副社長に向かって「坊主にしろ!」

 式では日航の役員などがずらっと横並びして、式に臨む家族に深々と頭を垂れた。しかし向けられるのは、命を奪われた家族の、刺すような視線だ。経営陣はなにを思ったのか。それはわからない。

一周忌で犠牲になった家族の名前を見つけ、悲痛な表情を見せる女性も… ©橋本昇

 墜落した747ジャンボ機は、伊丹空港で尻もち事故を起こしていた。製造元のボーイング社からその修理に派遣されたスタッフの手抜き修理がこの事故の主原因だとされている。そのボーイング社を代表して副社長が式に参列していた。それを見咎めた中年女性が副社長に詰め寄った。だが副社長は、二言三言会話したにすぎなかった。

 近くの遺族の男性が「坊主にしろ!」と、吐き捨てた。

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