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U字工事、歌手デビュー「なぜ栃木なのに東京の歌を歌うのか」

U字工事――クローズアップ

2018/06/22
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ゆーじこうじ・ましこたくろう(右)ふくだかおる(左)

 冒険バラエティ番組での捨身のアマゾン・ロケや「ごめんねごめんね〜」で人気の漫才コンビ・U字工事がなんと歌手デビューする。歌うは、ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」の番組30年記念ソング「ビギン・ザ・ギンザ」。栃木弁むき出しの2人が何故、粋な都会の代名詞である銀座を熱唱するのか? メインボーカルを務める益子卓郎さんは坊主頭を掻き、いかつい相好を崩す。

「今年の正月に高田文夫先生からいきなり『ムード歌謡を歌え』って問答無用のご指名があったんです。俺ら田舎者が東京を唄うっていうのがシャレになるからって(笑)」

 作詞の高田氏が要求したのはかつてフランク永井が醸し出していた昭和歌謡の味。

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「子供の頃から婆ちゃんとテレビの歌謡コンサートを観るのにハマって演歌や歌謡曲が大好きなんです。高校時代にはロス・プリモスとか鳥羽一郎さん、冠二郎さんのアルバムを買って聴いてました。下積み時代、町田の工場で働いた帰りは必ず職場仲間や相方の福田と一緒にスナックに通ってねえ。フランク永井『おまえに』を熱唱してましたから。曲を頂いた時にはシビれましたね」

 コーラスを担当する福田薫さんが深くうなずく。

「益子はネタ作りの時に『ラブユー東京』や『孫』をエンドレスでかけるくらいの昭和歌謡好き。ロケ先のジャングルでも歌ってました」