妊娠中に酒癖の悪い夫にお腹を蹴られて…
――歌舞伎町のキャバクラとなると競争がかなり大変そう。
あきぴ 最初のお店はすごく有名な店だったので、競争はすごく大変でしたね。働いている女の子も怖いし、それにみんな仕事人間なんですね。でも本当に学びにもなりました。1年半ぐらいいたのかな。
そこのお店を辞めて、少し小さい店に移籍したら、売り上げが上がったんですよね。そこでも1年ぐらいやったのかな。それで辞めて、そのあとは携帯電話を売ってましたね。
――その頃に最初の結婚もされますね。お相手はキャバクラの客ですか?
あきぴ 客ではないですけど、新宿界隈の人です。反社とかではなくクリーンな人ですよ(笑)。普通だからこそ惹かれたというか。
私自身は根はおとなしい人間じゃないですか。だから歌舞伎町はしんどかったんですよ。楽しい一方で、ずっとこのままここにいなきゃいけないのかとも思って。
でも最初の夫はすごく純粋で、ちょっとバカなんですけど普通の感覚を持ち合わせてた人で。この人となら楽しく一緒にいられるんじゃないかと思って結婚したんです。22歳ぐらいでした。
――最初の夫ということは離婚をするわけですね。
あきぴ 普段は普通の人なんですけど酒癖が悪くて。最初の子供を妊娠している時に、いろいろあって最初の旦那と別の男性が喧嘩をし始めて、その巻き添えで私のお腹に彼の蹴りが入ったんですよ。
私は身動きが取れず、出血もして具合が悪いのに救急車も呼んでくれない上に「てめえ、帰れよ」って言われて。その後、朝まで罵声を浴びせられて。
このままだと自分もお腹の子も危ないからとにかく逃げなきゃと思って、1回逃げて。その後も色々ともめたんですけど、最終的に離婚しました。
撮影=細田忠/文藝春秋
