2021年、4児の母でありながら総合格闘技「RIZIN」のラウンドガール「RIZINガール」になったことで話題となった、あきぴさん(36)。現在はプロ格闘家として「RIZIN」のリングに戻るべく、総合格闘技のリングに上がっている。
もともと運動が全くできず、バカにされ続けてきたというあきぴさんは、なぜ格闘技に目覚めたのか。いじめ、摂食障害、夫からのDVに妊娠中の離婚と、激動の半生を聞いた。(全3回の1回目/2回目に続く)
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運動音痴で過食と拒食を繰り返すおとなしい女の子
――山梨出身ですね。
あきぴ 山梨の田舎の方ですね。最寄り駅まで車で20分ぐらいのところで、ものすごく山の中でした。だから、都会への憧れはありましたね。
――今はプロ格闘家を目指していますが、子供の頃はかなり運動が苦手だったそうですね。
あきぴ 物心ついた時から苦手で。「これをやって」と言われたことが何にもできない。周りの子ができているのに、なんで自分はできないんだろうという違和感はありました。小学1年生の時にマット運動でムチ打ちになったこともありました。
大人になってからADHDと診断されたんですが、ADHDの人って体幹が弱い傾向にあるんですよ。私も真っ直ぐ立てなくて、歩くとふわふわしちゃって、それを周りの子供にバカにされる。結構傷ついて、「もう体育の授業には出ない」となっちゃいました。
小学校の頃はおとなしい性格で少女漫画を描いてましたね。トーンを貼ったり、「りぼん」の公募にも応募したり本格的にやっていました。中学に上がってからはやめちゃいましたけど。
――さらに摂食障害もあったそうですね。
あきぴ 小学6年生の頃にオシャレに目覚めて。痩せようと何も食べなかったら1週間で6キロぐらい落ちたんですよ。それで「何これ。こんなに落ちるの。面白い」となっちゃって。
でも食べ始めるとワーッと食べちゃうので、10キロぐらい増えちゃう。それで「やばい」と思ってまた何も食べないのを繰り返して。
高校生くらいまで過食と拒食を繰り返していました。一番痩せている時で38キロ、逆に過食の時は60キロを超えていて。流行ってたコーラックダイエットもやりました。コーラックをめちゃくちゃ飲んで、食べた分を全部出すみたいな。

