2021年、4児の母でありながら総合格闘技「RIZIN」のラウンドガール「RIZINガール」になったことで話題となった、あきぴさん(36)。現在はプロ格闘家として「RIZIN」のリングに戻るべく、総合格闘技のリングに上がっている。

 RIZINガールとしての自分の武器を持つため格闘技を始めたあきぴさんだが、待っていたのは思わぬ落選だった。スマホに入れてある遺書、初MMA戦での鼻骨骨折に謎の頭痛、そして涙の一本勝ち。栄光のリングを目指す、格闘家としての今を聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)

元RIZINガールで、現在は格闘家として活動しているあきぴさん ©細田忠/文藝春秋

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運動神経がなくても人をひっくり返せる「柔術」が楽しくて

――あきぴさんはRIZINガールとして選手の気持ちを知るために格闘技を始めたわけですが、どのあたりから始めたんですか。

あきぴ 最初はキックボクシングから始めて、2、3か月後には柔術も並行して始めました。MMA(総合格闘技)もRIZINガールをやっている時に始めてます。

――MMAは顔へのパンチもありますし、ラウンドガールの仕事に支障はなかったんですか。

あきぴ 試合にはさすがに出てないので(笑)。練習だと、顔は優しくやってくれたりします。

――これまで運動は大の苦手だったあきぴさんが、格闘技にはハマります。なにが違ったんでしょう。

あきぴ 柔術が楽しかったんです。寝技って1、2、3、4、5と手順があって、それを1つひとつやっていくと私でも人をひっくり返せるんですよ。例えば三角絞めもそうでそうやって練習を重ねると、できることがどんどん増えていくので楽しいんですよ。

 逆に打撃は感覚、運動神経が大事なんですね。運動神経はないので、いまだにわからないところがあります。

 

夜中にRIZINガール落選のメールが…

――RIZINガールとして格闘技を始めましたが、2年間務めた後、2023年のRIZINガールのオーディションには落選しています。

あきぴ めっちゃショックでしたね。23年も続けられるかなとは思っていたんで。しかも落選のメールが夜中に来たんですよ。普通だったら昼間に送るじゃないですか。ふざけんなよって。