2022年まではRIZIN自体がRIZINガールも選んでいたんですよ。榊原信行社長に私の格闘技愛、RIZIN愛が伝わって受かってたところもあると思います。

 でも、2023年からはRIZINではなく間に入る芸能事務所が選ぶようになって。ラウンドガールにもアイドル性を求めるようになって、休憩中に歌とかダンスをやるようになったんですよ。私はアイドルとか無理じゃないですか。だから余計にもういいわって。

 

遺書を書いて臨んだMMAデビュー戦の結果は…

――そこから格闘技に完全にシフトするわけですね。

ADVERTISEMENT

あきぴ RIZINガールの頃は痩せなきゃいけないから、体重も増やさないようにしていたんです。でもRIZINガールも辞めたので筋肉をつけようと、まずは10キロ増やしました。

 そのためにめちゃくちゃ食べましたね。ラーメン食べてデザート、カレーを食べてデザートと、血糖値を上げる、落とすを1日中繰り返してました。摂食障害の過去があるので、こうすれば体重が増えるってわかるんです。だから、すぐに増えました。そこからは筋トレで筋肉にしていきました。

――その後はアマチュアの大会に出場していたんですか。

あきぴ 1年くらいは柔術のアマチュアの大会に出てました。2023年11月に女子格闘技の大会「DEEP JEWELS」でグラップリングルール(寝技のみ)で試合した1年後に「DEEP JEWELS」の試合でMMAデビューしました。

 

――2024年11月23日の吉川桃加戦ですね。家族、特にお子さんにはどう伝えていたんですか。

あきぴ それまでは「柔術の大会に行ってくるね」みたいな感じで伝えていて、子供たちもよくわかっていなかったんです。ただ、MMAに関してはきちんと言わなきゃいけないと思って。

 いくらアマチュアの大会とはいえ、事故の可能性があるので。顔面も殴られますし、アマチュアの分、変な投げ方をされて首が折れることもある。大袈裟ですけど、遺書もちゃんと書いて携帯電話に入れました。

 それにたとえ死ななくても、子供の顔が見えなくなったり、いろんな危険性もある。なので子供たちにはきちんと説明しました。長女以外はあんまりわかっていなかったんですけど。

――MMAデビュー戦はTKO負け。鼻の骨も折れ、顔面血だらけでした。

あきぴ 吉川選手、強かったです。膝がすごかったっすね。頭にバーンと当たったら、鼻の骨が折れて。トラウマですよ。なんかドカーンという感じで。その衝撃を覚えてます。頭がクラクラして「やばい、これは負ける」「こんな痛い思いするんだ。これは死ぬんじゃ」って思いました。

鼻の骨が折れて、顔面血だらけに…衝撃のTKO負けを喫したあきぴさん(本人のInstagramより)

 試合の後も、1か月くらいずっと頭が痛かったんですよ。「この痛み、いつ取れるんだろう」って、それも怖かったです。試合後すぐに脳の検査に行ったんですけど、異常はないと言われて。でも「その時に異常はなくて、1、2週間後に異常が出るパターンもあるよ」って言われたので、震えながら生活してました。