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「かぼちゃの馬車」はエリートサラリーマンの希望だった
今回トラブルに巻き込まれたオーナーたちは、年収1000万円前後で30代~50代前半の高所得サラリーマンが多かった。
いわゆるエリートサラリーマンである彼らがなぜこんな目に遭ってしまったのか。疑問に持つ人も多いのではないか。
実は彼らには今の生活水準が維持できないかもしれないという老後に対する大きな不安がある。
その不安を解消してくれる希望として目を付けたのが「かぼちゃの馬車」だったのだ。
「これまでにない新しいビジネスモデル」「社会貢献」「素人でも経営は運営会社に任せられるサブリース」という三拍子が揃ったことが、エリートサラリーマンをその気にさせてしまった。
経営者意識をもつことが重要
「自分には3億円まで融資枠があると銀行担当者に言われたことでうかれてしまった。今思えば本当におかしかった」と振り返るのは2棟購入してしまった元上場企業部長の50代男性。
今回の教訓は、本来金融機関は不動産投資には融資をしない。賃貸事業に融資をするのだ、ということだろう。
年金代わりになるからと安易に投資を始めると、なかなか抜けられない落とし穴にはまってしまう。
今、「かぼちゃの馬車」オーナーたちは再建に向けて動き始めた。だが、まだまだ穴から抜け切れない人たちばかり。
穴から這い上がるためには、経営者意識を持つことが重要だろう。