皆木英也 加計学園・相談役 報道担当
「大きな重要なことはすべて理事長判断をいただいております」
テレビ朝日『グッド!モーニング』
会見を行う手法も批判を集めた。加計氏の会見が発表されたのは19日の午前9時頃で、行われるのは午前11時。場所は岡山市郊外だ。当然ながら、ほとんどの在京メディアが間に合わない。そうでなくても、メディア各社は前日の18日に発生した大阪北部地震の取材対応で大わらわで、当日夜にはサッカーW杯の日本戦も予定されており、報道陣、あるいは翌日の報道をより少なくするための策ではないかと疑問視された。
大阪の地震の取材に出向いていた『報道ステーション』のスタッフがかろうじて会見に間に合ったが、会見に出席できるのは地元メディアのみとする学園側に門前払いされた。報道担当の皆木英也相談役は、会見の方針などについて「大きな重要なことはすべて理事長判断をいただいております」と答えた。すべて加計氏の指示だということだ。
皆木氏の発言は、会見に限らず「大きな重要なことはすべて」について、理事長である加計氏に権限があることを示している。愛媛県への報告、柳瀬氏の面会など、いずれも「大きな重要なこと」だと思うのだが、本当に加計氏は何も知らなかったのだろうか?
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中村時広 愛媛県知事
「本人の記憶なのでそのまま受け止めるしかないが、記憶だけでなく立証する何かを示さなければ、もやもやした感じが残る」
毎日新聞 6月20日
「うちは真実だけを言い続けていく」(『週刊文春』5月31日号)と語った愛媛県の中村知事は、25分で打ち切られた加計氏の記者会見について「オープンにし時間も十分取って真摯に答える姿勢が大事だ」と話した。非常に普通かつ、まっとうな意見だ。
加計氏が2015年2月の首相との面会を「記憶にも記録にもない」と否定したことについては、否定できるだけの記録などの証拠を出すよう注文をつけた。
また、「総理のご意向」文書を本物と証言した前川喜平・前文科事務次官も「そうした事実を覆す反証は、何ら示されていない」と指摘している(日刊スポーツ 6月20日)。このまま、加計氏は「記憶にもないし、記録にもなかった」で押し通すつもりなのだろうか?
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加計孝太郎 加計学園理事長
「私が決めることではないので。お待ちしている」
朝日新聞デジタル 6月20日
「国会から招致の要請があれば」と問われた加計氏は「お待ちしている」と切り返した。ということは呼べば国会に来るということなのだが……。また後から「そういう意味ではなかった」と言うつもりだろうか?