そのなかで櫻井さんは、メンバー全員がきちんと納得する答えを出すための調整役は、「これは僕の役割だろうなと、その瞬間に思いました」と明言。この会見でもグループの方向性や5人全員の総意といった話は、櫻井さんの口から語られる割合が多い印象でした。

「僕は驚きはしませんでしたね」と語ったメンバーは…

 一方、松本さんだけは慎重に言葉を選びながらも、「僕は驚きはしませんでしたね」と冷静に発言。さらに大野さんからの申し出以前に、「自分たちがいい形であるうちにグループを閉めるっていうことを実際考えたこともあったし、その話をメンバーにしたこともありました」と、松本さんから解散を相談した過去があったという衝撃の事実も、さらりと明かしていたのです。

松本潤 ©文藝春秋

 しかし、記者から活動休止についての話し合いのなかで、ケンカや言い合いになったことはないかと質問されたときには、松本さんがすぐさま「ないです」と即答し、絆の強さをアピール。続いて二宮さんが「書きたそうですねぇ、ケンカしてたって(笑)」と笑いに昇華させるという連携を見せていました。

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 会見後半でも、活動休止という決断に至った心境について大野さんが問われるシーンがありました。当初、彼自身は休止というのは都合のいい選択で、けじめとしてグループ脱退・事務所退所をすべきだと思っていたようですが、その気持ちが活動休止へと変化した経緯について、次のように語っていたのです。

「(メンバーや事務所から)『お休みでもいいんじゃない?』って言葉(提案)が入ってきたなかで、『あ、そういう形でもよろしいんですか?』というか、その言葉に甘えたというか。そこで着地しましたね、最終的には、はい」

 こう語る大野さんは途中で笑みをこぼす瞬間もあり、活動休止という思いがけない選択肢の提案を、ありがたく感じているという雰囲気が滲み出ていました。

嵐 ©文藝春秋

2025年、わずか3分強の動画では…

 続いて5月6日、有料ファンクラブサイト向けの3分強の動画の内容を分析していきましょう。

 結論から言うと、この動画はメンバー個人それぞれの感情が読み取りにくいものでした。

 というのも、4年半ぶりに5人が揃って各人が話したのは間違いないのですが、語られた内容は同日に嵐の公式Xと公式Instagramで発表した文面を、ほぼそのまま5人にパートごとに振り分けて発言していただけだったからです。