町の開発だってそうだ。千里中央駅は、1960年代初頭から開発が本格化した千里ニュータウン開発のいわば総仕上げ。

 

 和泉中央駅周辺はトリヴェール和泉というニュータウンを中心としていて、起工は1986年、街開きをしたのは1992年のことだ。

 千里ニュータウンが高度経済成長期以降の日本の栄枯盛衰をすべて経験してきたところ、トリヴェール和泉はバブル崩壊後しか知らないニュータウン。それだけ歴史に違いがあれば、町のカラーがまったく違うのも当たり前、というわけだ。

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 それは駅前の商業ゾーンから離れても同じこと。駅の近くには大きなマンションが目立ち、奥まったところには戸建て住宅がひしめくエリア。それらもまったく古めかしさを感じさせず、実に自然に現代的な雰囲気を醸している。

 

陸橋を歩くとやたら若い人の姿が。これは…

 また、和泉中央駅の南側、シティプラザの脇からさらに南に延びている陸橋を歩くと、平日の真っ昼間だというのに若い人の姿が目立つ。

 どういうことかと不審者に間違われないよう注意しながら進んで行くと、陸橋の先の先には桃山学院大学のキャンパスがあるらしい。和泉中央駅開業と同じ1995年にこの地に移転してきたのだとか。

 

 だから和泉中央は、齢30年ほどのニュータウンにして、学生の町という顔も持つ。

 

 やたらと引き合いにだしてしまって恐縮の極みだが、千里ニュータウンとはほんの四半世紀ばかりの違いでも、その顔というのはだいぶ変わってくるものなのである。

 では和泉中央、ニュータウンになる以前はどうだったのだろうか。