千里中央と和泉中央、ふたつのニュータウンの「ありえた未来」
ちなみに泉北線もはじめは地下鉄御堂筋線を延伸させる形で、という案があったとか。結果は輸送力に余裕があった南海高野線と接続する形になったが、もしも御堂筋線を選んでいたら。千里中央と和泉中央という“中央”駅を両端に持つなんとも不思議な地下鉄路線が誕生していたことになる。
それはともかく、いまでは泉北線も南海なんば駅に直通する列車がだいぶ多くなっている。
有料特急の「泉北ライナー」も朝と夕の通勤時間帯には走っていて、2025年4月1日からは正式に南海電車の一員に。
昼間の区間急行を使えば、和泉中央駅からなんば駅までは30分。この時間距離に不満を抱く人などいようはずもない。

ヨソ者からすると、だいぶ遠く南の外れに見える和泉中央駅。だからどうせ……などとうがった見方をしてしまったが、実のところはまったく交通の便にも町そのものの明るさにも優れた終着駅の町なのであった。
写真=鼠入昌史
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