安定性を求める選手には〈SKY TOKYO〉と〈EDGE TOKYO〉。より軽量性を求める選手には〈RAY〉という選択肢ができた。いずれもフルマラソンを想定して作られたモデルだ。
「できるだけ多くのアスリートにプロダクトを提供したい」という熱い思いが実現することになる。〈RAY〉の履き心地について、新製品発表会に登壇した同社所属アスリートが、「軽くてとても快適です。私にとって特別な一足です。ぜひ履いてみてほしい」と言えば、別のアスリートは、「このシューズに恋に落ちた」と表現した。
恋に落ちるのはどのシューズ?
今年(25年)の箱根駅伝のシューズシェア率は7年ぶりに首位が交代した。以下が今年のデータだ。
①アディダス36.2%(76人)
②アシックス25.7%(54人)
③ナイキ23.3%(49人)
④プーマ11.9%(25人)
⑤オン1.4%(3人)
⑥ミズノ0.5%(1人)
⑥ニューバランス0.5%(1人)
⑥ブルックス0.5%(1人)
2021年大会で驚異の95.7%(210人中201人)に到達したナイキが首位から陥落。代わりにアディダスが初めてトップに立った。前年の18.3%から倍増となる36.2%と大躍進している。
花の2区で東京国際大のリチャード・エティーリ、創価大・吉田響、青山学院大・黒田朝日。4区で区間賞を獲得した青学大・太田蒼生らが8万2500円(税込)のスーパーシューズ〈ADIZERO ADIOS PRO EVO 1〉(以下EVO 1)で爆走した。
〈EVO 1〉はウォーミングアップなどを含めてフルマラソン1回分に最大のパフォーマンスを発揮できるように設計されたモデル。最大の特徴は、従来のレース用シューズより40%軽い片足138g(27.0cm)という軽さにあった。
昨年のパリ五輪ではマラソンでメダルを獲得した男女6人のうち、男子1位のタミラト・トラ(エチオピア)、同3位のベンソン・キプルト(ケニア)、女子2位のティギスト・アセファ(エチオピア)が〈EVO 1〉を着用していた(残り3人はアシックス、ナイキ、オン)。