そして今回、発表されたのが〈METASPEED SKY TOKYO〉と〈METASPEED EDGE TOKYO〉だ。前作からそれぞれ15g軽量化して170g(27cm)。エネルギーリターンも前作より向上したという。
軽量性と反発性に優れる「FF LEAP」と呼ばれる新クッションフォーム材の開発に成功したから実現できた。その材質は「企業秘密」だが、前モデルのフォーム材との比較で、約15%軽く、約13.7%反発性を高め、クッション性は約30%向上させた。筆者は両方のフォームを触り、試し履きしたが、確かに「FF LEAP」は軽く、反発も段違いだった。
新モデルのミッドソールは2つのレイヤーにわかれており、〈SKY TOKYO〉は下側からより反発が得られるように下に「FF LEAP」、上に「FF TURBO PLUS」と呼ぶ層を配置。一方、〈EDGE TOKYO〉は上が変形しやすいように、上部に「FF LEAP」、下部に「FF TURBO PLUS」と構造が逆になっている。
カーボンプレートの形状も異なるなど、素材の特性を生かしたことで、〈SKY TOKYO〉は前作と比較して約18.8%、〈EDGE TOKYO〉は約21.4%のエネルギーリターン向上を実現しているという。価格はいずれも2万9700円(税込)になる。
アシックスの快進撃は止まらない。人気の高いこの両モデルの最新版を出しただけでなく、もうひとつ新たな視点で斬新なモデルを開発したのだ。
「1gを削り出す努力」で生み出した衝撃の軽さと価格
それは「アスリートから軽量モデルのニーズを受けて開発した」という〈METASPEED RAY〉(以下、RAY)だ。
〈RAY〉という商品名は日本語の「零(ゼロ)」が元になっている。重さは、27.0cmで129gである。前出の〈SKY TOKYO〉と〈EDGE TOKYO〉は同サイズで170g。即席めんの「日清カップヌードル」(78g)ほどではないが、「ペヤングソースやきそば」(120g)とほぼ同等という驚きの軽さだ。もちろん店舗で買える厚底シューズの中では断トツの最軽量。7月下旬から販売予定で、価格は3万3000円(税込)となる。
