今年の総選挙で1位となり、笑顔を見せるSKE48の松井珠理奈さん ©時事通信社

 ナゴヤドームで朝9時半からコンサートと総選挙の100位から1位までの発表見てそのまま名古屋駅から夜行バスで朝5時に帰宅、録画しておいた『第10回AKB選抜総選挙』中継を見る。超疲れた。

 地上波ゴールデンタイム番組なんて「興味のない、すぐ気が散る人にも面白がってもらわないといけない」もので、その世界のコアなファンなんかどうだっていいわけですよ。

 で、宮根誠司司会に、なぜ出てきたかわからないゲスト長嶋一茂(まるで知識なし)と、なんとなく意味わかる気がするミッツ・マングローブ。こんなメンツ揃えるなら別に気を使わないでなんでも好きなこと言ったらいいじゃんと思うけど(だってファンのことなんか向いてない番組だし)、気を使ったようなことしか言わないしそれも音声小さいし。「お、上がってきたな!」「SKEはタレント揃いだな」「やっぱ強いわ」とか宮根がコメントするのも、ムリして言わねえでいいよといいたくなるような気の無さ(声は張り上げてるけど。だからもっとうるさい)。

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 しかしそれもムリもないという気もする。ここ数年の総選挙を現場で見てる(去年除く)者としてずっと言い続けてますが、選抜総選挙ってぜったい「下位から17位までのほうが面白い」んですって。そこまでは16人単位で発表して並んでコメント。下に落ちて明らかに怒ってる子や、ワケわかんなくなってる子とか、やっとランクインして心から喜んでる子とか、それでスピーチも短めに切られるし、知らないメンバーでも見てると面白い。このテンポこそ選挙速報にふさわしい。

 しかし16位以上になると、スピーチに悪慣れしたメンバーが増えてきて、名言狙いみたいなことばっか言い出すからゲンナリするんだ。私がこれからのAKBを作ります! AKBを守ります! AKB人生を全力で生き抜きます! みたいな。空虚である。宮根としても「ほーすごいね」とかしか言いようもなかろう。

 今年は司会やゲストのコメント部分が少なく、中継に特化していた。中継放送としてはそれは正しいんだけど、いかんせん中継される側があれでは。劇場やライブで見る48グループ及びそのメンバーはもっとずっと魅力あるんだぞと叫びたくなった。ただ、上位では荻野由佳のダダダーゲゲゲーとしゃべるヘンさだけが(具体性のないデカイこともじゅうぶん言ってる割に)一服の清涼剤であった。

『第10回 AKB48世界選抜総選挙 2018』
フジテレビ系 6月16日放送