「まだ助かるまだ助かる……マダガスカル」「君のハートにレボ☆リューション!!」

 顔は白塗り、左目に大きな星、肩に相棒のオウムを乗せて地球に乗り込んできた宇宙海賊、ゴー☆ジャス。地球儀を操り駄洒落と地名を魔合体させるネタで2000年代のお笑い界にレボリューションを巻き起こしたゴー☆ジャスが今再びのブレイクを巻き起こしている。しかし取材陣の「再ブレイク」という言葉を彼はきっぱりと否定した。(全3回の1回目/#2に続く

ゴー☆ジャス ©山元茂樹/文藝春秋

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そもそも「ブレイク」したことがない

ゴー☆ジャス ……そもそも「ブレイク」したことないんです。

――え? ご自身はそういう認識なんですか。

ゴー☆ジャス ダンディ(坂野)さんや髭(男爵)さんのブレイクをブレイクとする、というのはありますね。髭男爵さんに言わせると、僕は「プチ」でもない、「ナノブレイク」です。

――サンミュージックにはブレイク界のメジャーリーガーが揃ってるから……。

ゴー☆ジャス そんな大層なものじゃないんですけど(笑)。

――そんなゴー☆ジャスさんは芸歴26年目。ゴー☆ジャスさんは宇宙海賊として現状どれくらい地球を侵略できたのでしょうか。

ゴー☆ジャス 侵略という形ではないですね。お笑い界を荒らしに来た。荒らせなかった。で、YouTube界を荒らしに行った。荒らせなかった。一体何しているのか自分でもよく分かっていないんですけれど(笑)。でも、ナノでも続けていますと信頼というか「この人はそんなに害がない」というのが広まってきて、それでちょっと仕事が増えたり。問題も起こしてないので、ウェブCMとか決まったり。長く続けてきたことは、あながち悪いことでもないなと思えてきた現在です。

待遇だってスギちゃんと違いますし…

――長く続けるということ自体がすごく難しい世界じゃないですか。

ゴー☆ジャス いまだに若手みたいな立ち居振る舞いしてますし(笑)。芸能界は古い人がいっぱいいますのでね。全然僕でも若手の立ち居振る舞いが許される。

――あえて若手的な動きをしている。

ゴー☆ジャス そうですね。僕みたいなやつが偉そうにしててもしょうがないだろうっていうのもありますし。あと「売れてないだろ」っていうのが僕の根幹にあるんですよ。

 

――なぜそう思われるのでしょうか。

ゴー☆ジャス ブレイクすると生活が変わるって言うじゃないですか。でも僕生活変わってない。プライベートは普通の格好だから全然気づかれないしワーキャーもありません。

 それはそれで平和な生活を送れるんですけど、本当に売れてるのかな? という疑問はずっとあります。待遇だってやっぱりスギちゃんと違いますし。