芸人の手抜き営業問題
――芸人さんの手抜き営業が話題になったのは記憶に新しいですが、ゴー☆ジャスさんは営業の時にどういうことに気を付けていますか?
ゴー☆ジャス 僕は手は抜かないですけど、でも、周りには「2パーの力しか出してない」って言ってますね。後輩に「2パーでやってくるわ」って言って、「もっとちゃんとやってくださいよ」っていう感じになった時に、でかい声でワーッとやる。「こ、これで2パーなのか」って思われるのが俺は好きなんです。ただ叩かれた芸人さんもやる気がなかったわけじゃないと思うんですよ。ただハマらなかったんだろうな。いつ僕もそう書かれるか分からないです。
――この衣装にこのメイク、さらにいい香り。その時点でどう考えても2パー超えてますね。
ゴー☆ジャス ね、白塗りってすごいでしょ(笑)。
――ゴー☆ジャスさんでも全くハマらないことあるんですか?
ゴー☆ジャス ないですね。これは自信がある。何をやっても笑わせます。子どもばっかりなら、あえて子どもは相手にしないです。その代わり飴玉いっぱい持っていってステージに置くんですよ。
――飴玉!
ゴー☆ジャス たまに漫画持っていって「わけ分からない人は漫画見て笑ってね」って言うこともある。いろいろなパターンを用意していくので、ハマらないことはないです。
「いい人」なんて言われたら「最高にうれしい」
――芸人として「いい人」と言われることは、いいことですか。
ゴー☆ジャス 最高にうれしいですね、いい人なんて言われたら。今の世の中、いい人じゃないと仕事できないじゃないですか。
――トンツカタン森本さんのYouTubeの中で、ゴー☆ジャスさんが自分のことを「なめられ続けてるんでね」とおっしゃっていたのが印象的で。いい人であること、なめられ続けること。
ゴー☆ジャス 上に見られるよりも下に見られていたほうが楽ですよね。だって宇宙海賊を崇められても意味分からないですから。アルコ&ピースの平子とか野田クリスタルとか、おしゃれぶって飄々とやりますけど、本当は違うんですよ、あいつら。昔はそんなんじゃなかった。
――やっぱりスタンスは変わってくるんですね。
ゴー☆ジャス そっちのほうが社会的な評価が上がりますし。
――だからこそ、「なめられ続けてる」って言えるゴー☆ジャスさんがすごいと思うんですよね。
ゴー☆ジャス 僕、今日、四ツ谷駅から(文藝春秋まで)歩いてきたんですよ。普段からタクシーも使わないし。電車大好きだし。バスも乗っちゃう。これもやっぱり白塗りだからできることです。塗ってない俺のこと誰もわからないから。
――最後に……ゴー☆ジャスさんがこれから果たしたい夢ってなんでしょうか。
ゴー☆ジャス 売れたいです。一回はちゃんと売れてみたいなぁ。
撮影=山元茂樹/文藝春秋
