――LDHはこれまでも宝塚歌劇団とのコラボレーションなど、他ジャンルとの交流にも積極的ですよね。

HIRO 猪木さんの異種格闘技の精神に影響を受けてるんです(笑)。モハメド・アリやウィリー・ウィリアムスと戦う猪木さんを見て育ったので、全然違うジャンル同士が組み合わさることで生まれる化学反応が本当に好きなんですよ。単純にワクワクするじゃないですか。

棚橋 自分がワクワクするアイデアを、みんなで力を合わせて実現できるのも社長の楽しみですよね。

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DDT入団を発表した武知海青さん

「熱意はあってもプロレス業界やファンの方に受け入れてもらえるか心配で」

――ちなみに棚橋さんは、武知海青さんがDDTでプロレスデビューしたことはご存知でしたか?

棚橋 もちろん知ってます。デビュー戦を映像で見て、まず運動能力が素晴らしいし、受け身もしっかり取れていてさすがだなと思いました。

HIRO 実は今日、棚橋さんに一番相談したかったのが海青のことなんです。彼は真面目な性格でやると決めたら命懸けで取り組むし、アスリート並みに体を鍛えています。中途半端な気持ちではないんですが、いくら熱意があってもプロレス業界やファンの方に受け入れてもらえるか心配で。

棚橋 観客の反応というのは、正直、団体によるところはあるんですよね。でもとにかくプロレスは単純な力の強さや技術だけじゃなく、表情や動きから真剣さや必死さがどれだけ客席に伝わるかが大事。「この選手は本気でやってるんだ」という熱量が観客に届けば、自然と応援してもらえるようになる。試合を見れば武知さんは本当にプロレスに真摯に向き合っているのがわかるので、DDTのファンにも受け入れられたんだと思います。

 

HIRO そう言っていただけて安心しました。海青も今年は完全にプロレスモードで、今も次の試合に向けて毎日トレーニングを続けているので。

棚橋 プロレスラー武知海青の第二章が本格的にスタートしそうですね。僕らとしてはカッコいい人にプロレスまでやられちゃうと困っちゃうんですが(笑)。

HIRO いやいやいや。今日棚橋さんにお会いして、体の迫力が桁違いだなと実感しました。海青もまだまだです(笑)。